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編集後記

編集後記 2021.7月号

2021.08.17

7月3日に兵庫県庁のすぐ北側にあるラッセホールで駐神戸大韓民国総領事館と在日韓国商工会議所兵庫が主催するシンポジウムがあり、街から理事長はじめ数人が参加しました。

そのタイトルは「シンポジウム 海・山・港のある街 神戸、その新たな姿~コリアン・アジアンのテーマパークをどのように創るのか~」というものでした。

その中で立正大学経営学部教授の畢 滔滔(ビイタオタオ)氏による「アメリカにおける多文化共生都市の誕生と進化~なぜポートランド市はみんなが住みたい街になったのか~」というテーマでの講演がありましたが、これがかなり印象的でした。

1960年代の終盤までの街創りは古い建物を取り壊して、高層オフィースビル・商業施設・高層マンションなどを建設する「アーバンリニューアル事業」を積極的に推進した結果、数多くの歴史的建造物を失い、ポートランド市の都心部は特徴も魅力も欠けるものとなり、ショッピングや娯楽、社交の場として次第に機能しなくなったのだそうです。街の中心部では歴史ある建造物の代わりに駐車場が現れ、川沿いには美しい自然の代わりに高速道路が走り、交通渋滞と大気汚染が深刻化し、街は特に高学歴住民にとって魅力の全くない状態へと変化していったわけです。

そこから街創りを変え、「人々が住みたくて、歩きたくなるような場所」を目指し、
その結果、教育水準の高い若者が全米からポートランド市に移住する様になりました。

この一連の流れは神戸市が30年計画で進めている未来の街創りと非常に近い流れだと感じています。
駅前の大きな広場から出来るだけ車を遮断し、人々が憩える場所を確保することが重要であると確信しています。

人口減少が続いている状況を何とかストップしてより一層人々が住みたくなる街になればいいですね。