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隈研吾建築作品視察報告(2丁目タイムズ 2024.7月号)

2024.07.31
隈研吾建築作品視察報告

6月28日(金)に隈研吾建築作品視察研修ツアーがあり、伊丹市役所から始まり、京都造形芸術大学至誠館や新風館、朝日放送社屋など、全て隈研吾氏が設計・監修した建物、7箇所を視察・見学してきました。それぞれの建物にはもちろん隈さんが抱かれているコンセプト(素人の私が述べるのは失礼ですのでここでは触れませんが)を感じることが出来ましたが、幾つか印象に残った点をご紹介します。
最初の伊丹市役所では隈氏も一緒に取り組まれた「クスノキプロジェクト」が興味深く感じられました。旧庁舎時代に樹齢50年程になる楠が30程あり、そこに新庁舎を建てるため、一本を残し全て伐採されるため、その木を使って作品を創り、新庁舎に設置するというものでした。それは想像するよりも困難で、車の排気ガスにまみれ、ビル風などの風圧を受けて歪んで伸び、節が多くあり、粉塵や砂が食い込んでしまっているせいで、鑿(ノミ)や刃物の刃先が面白いように欠けたそうです。他の建造物でも立地や既存の建物の特徴が最大限に活用されており、「モダンさ」の中に「落ち着き」もあり、そして自然の或いは人工的な緑が豊富に取り入れられており、心が癒されるものでした。最後に訪れた大阪新歌舞伎座の跡地に旧建物の外観を残しつつ再生されたホテルロイヤルクラシック大阪では担当の前田課長様がお忙しい中をホテルの内部まで懇切丁寧にご紹介下さり、感謝の言葉しかありませんでした。今回の日帰り研修ツアーでお世話になった皆様には心からお礼申し上げます。

ヴィオレ棚田康司
ヴィオレ棚田康司
エースホテル京都 新風館
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