先日、ある民放の番組でお笑いコンビ、キングコングの西野亮廣さんが取り上げられていました。ご存知の方も多いとは思いますが、彼は多才で、大ヒット絵本「えんとつ町のプペル」の原作者で、映画化や、ミュージカル化もされています。その彼がなんとブロードウェイの舞台、”OTHELLO”に共同プロデューサーとして参画したという内容でした。舞台終焉後の深夜のパーティーでデンゼル・ワシントンに並ぶ、主演で大物のジェイク・ギレンホールが疲れているのにも拘わらず、参加者(俳優だけではなく、出資者も多く含まれています)一人一人に握手を求め、”Thank you ,thank you”と、深く感謝を伝えていたそうです。話は変わりますが、タイムズ4月号でご紹介した「Thanks 神戸・沖縄 ドゥシグアーの会」で行われた交流会でも毎年、久利会長が全てのテーブルを回り、200名余りの参加者全員に飲み物を注ぎながらご挨拶をされ、神戸に帰ってからも100名以上の関係者の方に、印刷ではなく、直筆でお礼状を書かれているのです。二つのエピソードに共通しているのはブロードウェイであれ、日本での交流会であれ、「一人一人に頭を下げ、感謝を述べる」、それがいかに重要かということです。情熱を伴うどんなに素晴らしい構想も人間関係が繋がっていなければ実現にこぎつけるのは困難であるのだと、これらは物語っています。デジタル万能の世の中でもこのアナログの要素がコアになりうるのだと教えてくれていると感じました。
